デュベル ビール・発泡酒

デュベルとは有名なベルギービールのブランド名です。

そして世界的なビール評論家であった故マイケル・ジャクソン氏(白人)が初めてストロング・ゴールデンエールとして分類した製品としても有名です。

ちなみにデュベルとはオランダ語で「悪魔」を意味する言葉で、非常に奇妙なネーミングセンスと言えるでしょう。

ベルギーのヤン・ベルナルド・モルトハット氏が1871年に自身の名を冠した醸造所を創業した後しばらく経過した後に、この奇妙なネーミングの由来となる出来事が起こります。

同醸造所からは1923年に第一次世界大戦の終結をお祝いして生み出された「ヴィクトリー・エール」なる製品が発売されるのですが、これを試飲会にて初めて飲んだ靴屋のヴァン・デ・ワウワー氏が飲んだ際の衝撃に思わず「悪魔のようなビールだ」と発言、その突発的な出来事により後に製品の名前が変更されることになるのです。

これはそれまでのベルギー国内の製品とは趣の違うことに感銘を受けたからに他ならなかったからで、本製品は当時大流行していたイギリスのエールを意識して製造されていたのです。

悪魔

今でこそ奇妙でユニーク、そしてシニカルなネーミングセンスを発揮するベルギービールの各銘柄名ですが、この時代キリスト教の信仰も篤いベルギーにて「悪魔」と名付けるのはかなりの出来事だったと言われています。

1923年の発売当時はベルギー国内でのみの販売で、これは醸造所の規模も小さかったので致し方のないことでしたが、製品発表以来常に企業努力を続けて現在では海外60カ国以上でデュベルとその他の銘柄が流通するようになっています。

もちろん日本でも簡単に購入することができるようになっており、マニアックな酒屋だけでなく大型スーパーや流通系の店舗でも比較的容易に見つけることができます。

製品の特徴としては、開栓するやいなや入道雲のように立ち込めるモチモチした泡が発生し、その後グラスに注ぐとリンゴや洋ナシ、そして柑橘系のフルーツが混ざりあったような華やかな香りが確認できますが、これはモルトと上質なホップのハーモニーならではです。

デュベル ビール

口に含むと予期していた甘みがスッと感じ取れたと思いきや強い苦みとしっかりしたボディ感がやってくる点が特徴ですので、日本のいわゆる大手のビールとはかなり趣が異なります。

しかしトラピストやアビイのように濃厚で芳醇さが強すぎるということはなく日本の料理と簡単にペアリングできるのも魅力となります。

デュベルを販売するモルトハット社からは他にも様々な製品がリリース、日本でも購入できますが輸入品であるだけに総じて価格は高いものとなっています。

また製品によっては発泡酒と記載されているものもあり、しかしこれは麦芽の使用率を低くして税金を安くしようとする日本の発泡酒とは違い、国内法で定めた副原料以外のものを使用しているからです。

廉価品としてではなく、あくまで味わいを追求したアプローチを施しているということですので心配はありません。